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トランクルーム経営とコロナ禍での需要の変化

浅里 謙介

地活用の一例として、近年トランクルーム経営が挙げられることが多くなってきました。今回はトランクルーム事業についてと昨今のコロナ禍での需要の変化について簡単にご紹介致します。

【トランクルーム経営のメリット・デメリットと市場動向】


 トランクルーム経営の良いところは色々とありますが、最大のメリットとしてはやはり初期投資費用が少ないという点が挙げられます。
 住居系の土地活用に比べて、必要な工事も少なく低コストで始められる点や原状回復、管理点検の手間が少ないことも魅力です。


 一方デメリットとしては、マンション経営とは違い満室になるまでの時間がかかることで収益化までに時間を要する可能性があります。
また、用途地域によってはそもそもトランクルーム経営をすることができない場合もあります。さらに近隣に競合が増えていき集客力が落ちていってしまう恐れも考えられます。
 

 このようなメリット、デメリットがある中で年々トランクルーム市場は拡大傾向となっており、特に都市部での展開が顕著となっています。市場規模は2008年に270億円だったのが2021年には2・4倍増となる670憶円まで成長を見せています。

【コロナ禍におけるトランクルーム需要】

 トランクルーム市場拡大の背景に「コロナ禍」というキーワードは見逃せません。

 コロナ禍での生活における一番の変化として挙げられるのはテレワークやオンライン授業、外出の自粛などにより、自宅で過ごす時間が極端に増えたことではないでしょうか。
いわゆる「STAY HOME」を実践するに伴い、部屋の整備や自宅で過ごす時間の充実などから居住環境の変化による収納ニーズが生まれ、そのニーズに対してトランクルームの需要が高まっています。

 また在宅勤務が多い会社では事務所を縮小し、書類や備品の保管はトランクルームに収納するといった内容で、法人利用も増加傾向にあり、このような要因でトランクルームの需要に変化が見られます。

 新規出店という面では、コロナ禍での動きも含めて、季節物の家具・家電、衣類などの収納需要が増え、屋外コンテナタイプよりも、保管環境を重視した屋内型トランクルームが増加傾向になっています。

【おわりに】
 今回は当社の特徴の1つであるトランクルーム事業の中で、現在の市場について述べさせて頂きました。トランクルームを所有されているオーナー様はそう多くはいらっしゃらないかと存じますが、不動産経営の1つとして確立されつつあるトランクルームについて今後も変化があれば動向をお伝えしていきたいと思います。

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Asari Kensuke
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事業用不動産の専門部署  業務内容:多摩エリア全域 事業用物件の空室対策や、空き家の活用、事業用不動産の売買などを行っております。 ◇宅地建物取引士 ◇賃貸不動産経営管理士 ◇不動産コンサルティングマスター
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