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不動産屋だけが情報を握っている!?未公開賃貸物件の真実

不動産屋しか知らない!?未公開情報の真実
石坂

お引越しなどで新たにお部屋を借りるために、不動産会社へ足を運ぶこともあると思います。

その時に、不動産会社に期待することとして、

「不動産屋さんはネット上にない物件の情報を握っているのではないか」

「不動産屋さんに行けば未公開の物件を紹介してくれるのではないか」

こうしたことを考えて、お店に行く方は少なからずいるでしょう。

それでは、実際に不動産会社はそうしたネット上に公開されていない未公開の物件情報を持っているのかどうかについて説明していきます。

不動産会社と一般の人との情報格差は縮まっている

不動産会社と一般の方との物件情報に関する情報格差は年々縮まってきています。

これはスマートフォンの普及と不動産情報サイトの進歩により、誰もが手軽に良質な物件情報をインターネット上で得ることができるようになったからです。

10年以上前のお部屋探しは来店が中心

インターネットが広まりはじめた2000年以降から、賃貸物件探しは大きく進歩しました。

それまでは、不動産情報誌や地元の不動産屋の店頭にある物件情報を見て、電話もしくは来店して、物件を紹介してもらうという方法がオーソドックスでした。

その後インターネットが普及しても、10年くらい前まではなんだかんだ以前と同じような方法で賃貸物件を探している人の方が多かったです。

ネットで良さそうな物件を見つけてピンポイントで不動産会社に問い合わせてみるよりも、その不動産会社に行って物件を紹介してもらったほうが、希望に合った物件が見つかるということもあって、インターネットで物件を探して契約するという行為はまだまだ普及していませんでした。

スマホの普及でネットでのお部屋探しが常識に

しかし、ここ10年くらいで、インターネットでお部屋を探すという行為がオーソドックスになりました。

特にスマートフォンが普及してからは、いきなり不動産会社に行くよりも、まずネットを見て問い合わせをするという方法が一般的になりました。

この時代の流れの中で、インターネットに掲載される物件情報はどんどん良質なものかつタイムリーになっていきました。

不動産会社から見ても、不動産会社と一般の方とでアクセスできる情報の差がほとんど無くなってきているように感じます。

不動産情報サイトの数も、時代を追うごとに増えていき、逆に今まではどのサイトを見れば良いかがわからなくなる位にたくさんのサイトが存在しています。

数ある不動産情報サイトの中で、お部屋探しにおすすめのサイトについては下の記事で紹介していますので、気になる方は見てみてください。

情報を未公開にするメリットはない

そもそも、不動産会社が意図的に情報を未公開にするメリットはありません。

なぜ未公開にするメリットがないのか。

その理由については、不動産会社の収益構造の観点から説明していきます。

不動産会社の収益構造

まず、不動産会社は物件の大家さん(貸主)から空いているお部屋の入居者募集をしてもらうよう依頼されます。

依頼をされた不動産会社は、不動産情報サイトやホームページに物件の情報をのせたり、現地に募集の看板やのぼりを設置したり、来店したお客様にそのお部屋を紹介したりと営業活動を行います。

不動産会社の営業活動の結果、空室の入居者が決まって無事契約したときに、不動産会社は貸主からはじめて報酬をもらいます。

これが賃貸物件を取りあつかう不動産会社の一般的な報酬形態です。

不動産会社は契約するまで報酬をもらえない

つまり、不動産会社の報酬は成功報酬です。契約するまでお金はもらえないのです。

だから、不動産会社としては、入居者募集を依頼された物件をなるべく早く契約するに越したことはありません。

したがって、募集を依頼された物件をわざわざ未公開の状態にしておくよりも、少しでも早くいろいろな場所に物件情報を公開して、問い合わせをもらう方が良いのです。

不動産会社の収益構造を考えれば、空いているお部屋の情報を未公開にしておくメリットはほとんどないことがわかると思います。

物件が未公開である2つの事情

しかし、何事も例外はあるというものです。

今までお話したことを否定するわけではありませんが、それでも未公開物件がある場合もあります。

未公開の賃貸物件がある場合ですが、以下の事情が考えられます。

  • 家賃などの条件が定まっていない
  • 空くことは決まっているが、まだかなり先である

この2つの事情についてそれぞれ解説してきます。

家賃などの賃貸条件が定まっていない

家賃や敷金礼金などの賃貸条件が決まっていない場合、物件の募集を始めることができません。

不動産会社は入居者の募集を始める前に、まず賃貸条件や入居後のルールなどを貸主と一緒に考えて決めます。

ネットや店頭に掲載されるのはその後になります。

なぜなら、条件をしっかり確定させないまま募集をしてしまうと、後でトラブルにつながるからです。

こうした物件は、賃貸条件が確定するまで未公開のままになります。

ただ、こうしたケースは住まいの賃貸物件としてはかなり稀で、基本的にはすぐに条件が確定して賃貸情報サイトなどに情報が公開されます。

空くことは決まっているが、まだかなり先である

入居者が早くのうちから解約の申込をして、借りている部屋を出ていくことが決まっている場合があります。

退去することが確定していれば、新たに入居者を募集することができるのですが、それが2ヵ月先とか3ヶ月先の話だった場合は、不動産会社はすぐに入居者募集をしない場合があります。

早期から入居者募集をして申込をもらっても、実際の契約や入居までの期間が長いと、申込した人の気分が変わってキャンセルになってしまうリスクが高くなってしまうからです。

また、借主が申込した部屋の中を一度も見ずに契約する場合も後々のトラブルを生む可能性があるため、ほとんどの不動産会社では認められていません。

こうした物件は退去日が近くなるまで未公開のままになることもあります。

以上の2つの事情で、物件の情報が未公開になることがありますが、どちらも稀なケースです。

インターネットに疎い不動産会社でなければ、基本的には情報はすぐにネット上に公開されます。

まとめ

以上のことから、賃貸物件の未公開情報というのはほとんどなく、意図的に不動産屋さんが隠していることもありません。

仮に未公開の情報があっても、賃貸条件がまだ決まっていないか入居できるのがまだだいぶ先といった理由です。

もちろん未公開の良い物件が絶対ないとは言い切れないので確認してみるのも良いですが、過度な期待はしないほうがよいでしょう。

不動産業界の仕組みについて少し理解が深まったかなと思います。

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Asari Kensuke
Asari Kensuke
事業用不動産の専門部署  業務内容:多摩エリア全域 事業用物件の空室対策や、空き家の活用、事業用不動産の売買などを行っております。 ◇宅地建物取引士 ◇賃貸不動産経営管理士 ◇不動産コンサルティングマスター
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