用途地域、物件探しにどう活かす?

「用途地域」とは何か、ご存じでしょうか?

図面を見ていると、項目の一つとして掲載されていることがあります。

建物を建てるときに重要な事項となる用途地域ですが、実は賃貸物件を借りるときにも関わりが深いお話なのです!

では、用途地域のどんな点に注目すれば良いのでしょうか?

そもそも用途地域とは?

「用途地域」とは、都市計画法に基づく制度です。地域の特性や街づくりの目的に合わせて、市街地を13の地域に分けています。建てられる建物の種類大きさ、また出店可能な店舗などに制限が設けられています

例えば住宅と工場が混在すると、居住環境の悪化や、生産性の低下などを招く恐れがあります。

そういった問題を未然に防ぐ役割を担っています。

用途地域は都市計画法に基づいて、おおむね5年に一度、全国一斉に見直しが検討されます。

用途地域の種類

13種類の用途地域は、主に

住居系 ・商業系 ・工業系

の三種類に分けることができます。

住居系:居住環境を守るための用途です。

① 第一種低層住居専用地域

店舗は兼用住宅で、非住宅部分の床面積の合計が50㎡以下であれば可能です。老人ホームや診療所などが営業可能です。

② 第二種低層住居専用地域

第一種低層住居地域の用途に加えて、床面積が150㎡までの店舗が可能になり、コンビニや飲食店が建てられます。

③ 田園住居地域

2階建て以下の農産物直売所や農家レストランが営業できます。出店可能な店舗は床面積が150㎡以下の日用品販売店や理髪店などに限られます。

④ 第一種中高層住居専用地域

床面積が500㎡までの店舗が建てられるほか、病院、パン屋、米屋、洋服屋などが営業できます。

⑤ 第二種中高層住居専用地域

2階建て以内で床面積が1500㎡までの店舗や事務所が営業できます。

⑥ 第一種住居地域

床面積が3000㎡までの店舗や事務所、また作業場の床面積が50㎡以下の自動車修理工場が営業できます。

⑦ 第二種住居地域

床面積が3000㎡を超える事務所や、床面積が10000㎡までのホテルや旅館、ボーリング場や水泳場などの遊戯施設が営業できます。

⑧ 準住居地域

国道や幹線道路沿いが指定されることが多いため、車庫や倉庫、客席部分200m2未満の劇場や映画館などが営業できます。

商業系:主に繁華街やオフィス街としての用途です。

⑨ 近隣商業地域

店舗や事務所、劇場や映画館などに床面積の制限はありません。また床面積150㎡以下で危険性や環境を悪化させる恐れがない工場や、床面積300m2以下の自動車修理工場も営業できます。

⑩ 商業地域

ターミナル駅の周辺部など、繁華街として発展することを目的とした地域です。⑧の近隣商業地域よりさらに規制が緩和され、風俗施設や小規模な工場も認められています。

工業系:工場が集まる工業団地等としての用途です。

⑪ 準工業地域

軽工業の工場と、工場で働く人々の利便性を兼ね備えた地域です。危険性や環境悪化の影響が高い工場を除き、ほとんどの工場が営業できます。ホテル、ボーリング場、映画館、病院なども営業可能で、規制が緩い地域です。

⑫ 工業地域

どんな工場でも建てられる地域です。住宅もあり店舗や事務所は営業できますが、ホテルや映画館、病院、また10000㎡を超える店舗は営業できません。

⑬ 工業専用地域

工場のための地域です。どんな工場でも営業可能で、事務所にも制限はありませんが、住宅は建てられない地域です。

賃貸を借りるときに注目すべきポイント

・地域によって出店に制限がある

注意すべきことは、用途地域は上でも記載した通り、店舗の面積や出店できる業種に制限を設けている点です。

業種に関しては、映画館やカラオケボックスなどの遊戯施設や、風俗施設、工場などは、騒音の問題などもあり制限が設けられている地域が多いです。

特にこれらの業種の出店を予定している場合には、一度その地域の用途について確認してみると安心です。

・周辺地域の様子やニーズを知るヒントになる

用途地域の知識は、出店した際の客層や業務環境などを予想するのに役立てることもできます。

例えば店舗を出店する場合、商業系の地域ならば他の店舗も出店している可能性が高いため、相乗効果での集客が見込めます。住居系の地域でも、家族連れやご年配の方がターゲットの店舗なら、効果的な出店になるかもしれません。

事務所ならば、仕事に集中しやすい静かさを重視して住居系の地域を選んだり、最寄り駅からのアクセスの良さや休憩時の利便性を重視して、商業系や工業系の地域を選ぶのもアリでしょう。

用途地域を知るには

賃貸借契約を交わしたものの、制限によって出店ができない」、「突然役所が来て指摘を受けた」といったトラブルが後々起こらないようにするためにも、

契約の前に念のため用途地域を確認しておくのがよいでしょう。

用途地域を調べたい場合は、ネットで検索するのがおすすめです。

東京都なら、都市整備局のホームページにマップが掲載されています。

東京都以外でも、「(調べたい都道府県名や市区町村名)+用途地域」で調べることができます。

まとめ

用途地域は賃貸の店舗・事務所を借りる際にも重要な情報の一つです。

実際に営業する際に困らないように、一度借りたい物件の用途地域を確認しておくことがおすすめです。

業種は多種多様ですので、制限に不安がある場合は、不動産会社にも確認しておくとよいでしょう。

用途地域の知識を、より良い物件探しに役立てましょう!

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akane ichige

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