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事業用賃貸物件を選ぶメリットとデメリット

石坂

こんにちは!調布みつぎの石坂です。

今回は、不動産オーナーにとっての事業用の賃貸物件のメリット・デメリットについて書いていきたいと思います。一般的には、貸店舗や貸事務所、貸倉庫などの商業系の物件は投資や資産運用の上で、マンションやアパートなどの居住用物件に比べリスクが高いと言われています。

そんな、事業用の賃貸物件ですが、具体的にどんなリスクがあり、また逆に事業用賃貸物件を選ぶメリットにはどういったことがあるのか、本日はそれらについてお話していこうと思います。

事業用賃貸物件の特徴

まず、事業用賃貸物件の特徴について確認していきたいと思います。事業用の賃貸物件とは、貸店舗、貸事務所、貸倉庫、貸工場や貸地などの事を指します。

事業用不動産というと、不動産投資用の物件の事を指すこともありますが、ここで私たちが使っている事業用物件という言葉の意味は、いわゆる居住目的ではなく、上記のような商業目的で使用する物件のことを指します。

事業用賃貸物件のメリット

不動産オーナーが収益不動産について考えるとき、事業用賃貸物件にはどんなメリットがあるかというと、大きなメリットは以下の3つがあります。

①高いリターンを期待できる

事業用の賃貸物件の賃貸面積あたりの賃料は、アパートやマンションなどの居住用の物件に比べて高い傾向にあります。つまり、高い利回りが期待できるというのが、事業用賃貸物件を選ぶ一つのメリットになります。

②賃料管理がラク

事業用物件はマンションの様に何十室も賃貸区画を分けることはなく、店舗やオフィスビルであれば1フロアに1入居者であったり、倉庫であれば1棟まるごと1入居者の賃貸であったりします。

そのため、何十人分もの賃料の入金管理や賃料の滞納に追われることはなく、賃貸管理が煩雑にならないところが、一つのメリットです。

そもそも、そこそこ大手の法人さんなどであれば、まず滞納などはしないので、大手の法人さんが借りるような賃貸面積が大きく、賃料が高い物件ほど、そういったトラブルに見舞われる心配が少なくなります。

③入居者対応もラク

②と被る部分もありますが、居住用の賃貸物件であれば、例えば平日に入居者の方が仕事から帰ってきて、水漏れがあったとき、問合せが夜遅くになってしまうと思います。

しかし、事業用の賃貸物件であれば、そもそも法人さんの営業している時間にそういった問合せが多くなります。例えば、平日であれば日中、休日であれば入居した法人さんの従業員の方々がお休みのため、そもそも連絡が来ないということもあります。

居住用の賃貸物件であればいつ来るかわからない上に件数も多い不具合対応も、事業用賃貸物件であれば問合せが来る時間が入居した法人さんの営業時間に限定されていたり、件数も少なかったりで、不具合対応も居住用にくらべ煩雑さがないというのが、事業用賃貸物件の3つ目のメリットです。

事業用賃貸物件のデメリット

今度は逆に事業用賃貸物件のデメリットについて見ていきましょう。一般的には事業用賃貸物件はリスクが高いと言われていますが、なぜリスクが高いのか、説明していきます。

①入居者の流動性が低い

事業用賃貸物件は、探しているお客さんの数も物件の数も、居住用賃貸物件に比べ少なく、また入居までに時間もかかるため、入居者を募集してから入居者が決まるまでに時間がかかることが多いです。

そのため、収益性は居住用賃貸物件に比べ高いものの、事業用賃貸物件は入居者が決まらずリターンを得られない期間が長くなるリスクがあります。

②経済状況に左右されやすい

今でこそ、倉庫の賃貸物件は調布では人気傾向ですが、一昔前まではそれほどでもなく、空きも今より目立っていました。なぜ今より空いていたかというと、国内の工場や倉庫が海外へ拠点を移す企業が増え、国内の倉庫や工場物件のニーズがなくなったことが原因と考えられます。

一方で、現在なぜ貸倉庫が人気かというと、理由はいくつかあると思いますが、ECサイトなどが増え、ネット販売市場が拡大し、中小企業でも倉庫を借りる企業が増えたのと、大手の荷主さんのために物流倉庫を借りる運送業者さんなどの間で貸倉庫ニーズが高まったためと思われます。

そうした経済状況の変化によって、入居しているテナントさんが退去してしまったり、入居者がいつまでもきまらなかったりすることがあるというのが、事業用賃貸物件のデメリットの一つです。

③賃料のアップダウンが激しい

倉庫の1棟まるまる賃貸などであれば、入居するテナントさんが1社でもあればそれで満室となりますが、一方でそのテナントさん退去してしまえば、賃料は1円も入ってきません。

居住用であれば、1部屋の賃料は安くとも部屋の数が多いため、1入居者の動向で収入が大きく変動することはないでしょう。しかし、事業用賃貸物件は入居者の頭数が少ない分、得られるリターンが1区画分の入退去で大きく左右されてしまいます。

そうした変動リスクがあるのも事業用賃貸のデメリットと言えます。

まとめ

事業用賃貸物件のメリット・デメリットについてお分かり頂けたかと思いますが、再度、要点だけまとめます。

事業用賃貸物件のメリット

●高いリターンを期待できる

●賃料管理がラク

●入居者対応もラク

事業用賃貸物件のデメリット

●入居者の流動性が低い

●経済状況に左右されやすい

●賃料のアップダウンが激しい

以上のデメリットの三つの部分が、事業用賃貸物件への投資はリスクが高く、初心者向きではないと言われる所以でしょう。

それでも、事業用賃貸物件を好んで購入する不動産オーナーさんもいらっしゃいますし、個人のオーナーさんでも事業用賃貸物件を管理・運用している方もたくさんいらっしゃいます。

では、事業用賃貸物件のオーナーさんはどういった方が多いのか。次回はそれについて話していきたいと思います。

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Asari Kensuke
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事業用不動産の専門部署  業務内容:多摩エリア全域 事業用物件の空室対策や、空き家の活用、事業用不動産の売買などを行っております。 ◇宅地建物取引士 ◇賃貸不動産経営管理士 ◇不動産コンサルティングマスター
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